法人保険の代理店契約はおすすめできる？

法人保険を選ぶ際、自社に合った商品を探すために様々な保険商品を比較しなければなりません。

しかし自社に最適な保険商品を見つけるのは簡単ではないため、保険代理店で法人保険のスペシャリストに相談することをおすすめします。

本記事では、保険代理店の基本的な特徴や種類、法人保険の加入時に代理店を活用するメリットを解説します。

また、法人保険の見直しをする際の注意点もご紹介しますので、ぜひ本記事を参考に最適な法人保険を選びましょう。

保険代理店とは？

保険代理店とは、保険会社と顧客を仲介して保険サービスを提供する事業者のことです。

保険商品の紹介や相談・アドバイス、保障の変更・解約手続き、保険金請求のサポートなど、幅広くサービスを提供しています。

企業を経営していると様々なリスクが想定されますが、どのタイプの法人保険を選ぶべきかを判断することは容易ではありません。

保険代理店はこうした悩みに寄り添いながらサポートし、最適な保険商品・プランを提案しています。

代理店型保険とダイレクト型保険のちがいとは？

保険は大きく分けると「代理店型保険」と「ダイレクト型保険」の2種類があります。

代理店型は代理店を経由して保険を契約、ダイレクト型はインターネットや電話などで直接保険を契約する仕組みです。

ダイレクト型保険は代理店や営業担当者を経由しない分、保険料が安く設定されています。

なるべくコストを抑えて法人保険を契約したい場合はダイレクト型保険がおすすめです。

一方、代理店型保険は担当者から直接アドバイスをもらって商品を選ぶことができます。

少し保険料が高くなる分、自社に合った最適な商品の提案を受けられる点が特徴です。

保険料の違いや提案の有無を踏まえた上で、代理店型とダイレクト型のどちらを選ぶか判断しましょう。

法人保険の悩みはどこへ？保険代理店の種類を解説

一口に「保険代理店」と言っても、実はさまざまな種類があります。

ここでは保険代理店の種類について解説していきます。

専業と副業の違い

まず、保険代理店は専業と副業に分けられます。

専業代理店は保険の販売・仲介を専門としている事業者のことです。

幅広い商品を取り扱っているため、さまざまな選択肢から商品を選ぶことができます。

一方、副業代理店は本業が別の業種でありながら、保険の販売・仲介も行っている事業者のことです。

自動車ディーラーでありながら自動車保険を販売していたり、旅行代理店でありながら旅行保険を販売していたりと、本業に関連する特定の保険を取り扱っていることが特徴です。

専属と乗合の違い

また、保険代理店は専属と乗合（のりあい）という分類もできます。

専属代理店は、特定の保険会社1社から委託された代理店のことです。

1社の保険商品しか取り扱わない分、商品に精通していることが特徴として挙げられます。

一方の乗合代理店は、複数の保険会社の商品を取り扱っています。

複数の保険会社のさまざまな商品を比較しながら、自社に合った保険を契約できる点がメリットです。

保険代理店の種類ごとの特徴を把握した上で、どのタイプの代理店に相談をするか考えましょう。

保険加入時に代理店を活用するメリットとは？

保険料が安いダイレクト型の商品がある中で、法人保険の契約時に保険代理店を利用するメリットは何があるのでしょうか。

ここでは、保険代理店に相談する3つのメリットをご紹介します。

様々な種類の法人保険から最適な商品を選べる

保険代理店の担当者は、法人保険への加入を検討している数多くの経営者の対応をしています。

そのため、企業の状況に合った最適な保険商品を提案できることが強みです。

法人保険加入の目的は、万が一の事業保障や退職金準備、従業員の福利厚生、損金算入による節税対策など、企業によって異なります。

加入の目的によって選ぶべき商品も違ってくるため、自社に合った法人保険を選ぶことは容易ではありません。

さらに各保険会社が法人向け保険を販売しており、保険料や保障内容、解約返戻金などにも違いがあります。

こうした中で最適な保険商品を選ぶためには、専門家への相談が不可欠です。

企業の状況や法人保険加入の目的などを相談しつつ、最適な商品の提案を受けられる点が代理店に相談するメリットのひとつです。

複雑な法人保険契約でも迷わない

法人保険で会社のあらゆるリスクをカバーしようと考えると、契約内容が複雑になる可能性があります。

しかし保険代理店によるサポートがあれば、複雑な法人保険契約もしっかりと管理してくれるためおすすめです。

特に法人保険はピーク時の解約返戻率によって経理処理の方法が異なり、得られる節税効果も変わってきます。

税金の負担を軽減させることを視野に入れて加入する場合、複雑なルールを理解しておかなければなりません。

こうした複雑な法人保険の契約であっても、保険代理店で相談することで迷わずに最適な選択ができる点がメリットです。

専門家から首尾一貫したサポートが受けられる

法人保険は、企業が抱える様々なリスクに備えるために加入します。

しかし複数の保険会社で商品を契約して相談先が別々になっている場合、加入の目的や出口戦略が曖昧になってしまう恐れがあります。

相談先を保険代理店に一本化することで、一貫したサポートを受けることが可能です。

代理店の担当者は会社で加入しているすべての法人保険について理解しているため、担当者に連絡・確認するだけで加入中の保険に関する疑問点を解決できます。

企業で加入しているすべての商品について相談できる専門家がいるというのは、大きな安心感につながります。

加入後も安心して継続的なサポートを受けられる点は、代理店に相談するメリットです。

法人保険の見直しをする際の注意点

企業で加入中の法人保険を見直す際、以下の3つの点に注意が必要です。

• 複数の保険会社を比較する
• インターネットだけで情報収集をしない
• 法人保険の専門家に相談する

それぞれの注意点を確認し、法人保険契約後のトラブルを避けましょう。

複数の保険会社を比較する

法人保険を見直す際に重要なのが、複数の保険会社の商品を比較して選ぶという点です。

1社の商品だけで加入する法人保険を決めてしまわないように注意しましょう。

例えば同じ保障内容の保険商品であっても、保険会社によって支払う保険料に差があるというケースがあります。

また、似たようなタイプの商品で解約返戻金の金額が違うというパターンも考えられます。

「知り合いの保険担当者に任せているからほかの保険会社の商品を比較しない」という方は少なくありません。

しかし1社の保険商品に絞ってほかと比較しない場合、会社にとって大きな機会損失となってしまう恐れがあります。

会社にとって最適な選択をするためにも、複数の保険会社の法人保険を比較しましょう。

インターネットだけで情報収集をしない

近年はインターネットでも多くの情報を集められますが、法人保険の加入に関する情報をインターネットだけで集めることはおすすめしません。

なぜなら、企業の状況に合った商品の情報を得られない可能性が高いためです。

法人保険は会社が抱えるリスクによって選ぶべき商品が異なります。

退職金の準備や従業員の福利厚生、万が一の事業保障や節税対策など、加入目的に応じて最適な商品を選ばなければなりません。

しかしインターネットで得られる情報は断片的なものが多く、状況に応じた最適な選択肢まで判断することは難しくなっています。

インターネットの情報収集だけでなく、専門家に自社の状況を正しく伝えた上で商品選びのサポートをしてもらうことをおすすめします。

法人保険の専門家に相談する

保険代理店などを活用して専門家に相談する場合、必ず「法人保険の専門家」に相談しましょう。

同じ保険商品であっても、個人向けの商品と法人向けの商品ではまったくサポート内容が異なるため注意が必要です。

個人の生命保険をサポートする保険代理店では、ライフステージの変化や将来のリスクに備えた最適な保障を提案します。

しかし法人保険の場合は、経営者が抱える事業のリスクや税務上の課題、事業承継問題など、個人の保険商品とはまったく異なる領域の相談に乗ります。

個人向けの保険を取り扱う保険代理店の方が基本的には多いため、適当に選んだ代理店の場合は法人保険の専門家ではない可能性が高いです。

自社の課題について相談できる「法人保険の専門家」を探しましょう。

記事まとめ

保険代理店で相談すると、保険の専門家が商品選びから加入手続き、契約後の管理まで様々な面でサポートしてくれます。

法人保険をご検討中の経営者の方は、保険代理店を活用して保険を契約することをおすすめします。

また、法人保険の見直しをする際は「複数の保険会社を比較する」「法人保険の専門家に相談する」などの点に注意が必要です。

自社の課題について相談できる専門家を探し、最適な商品選びのサポートを受けましょう。